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データが語る大卒リクルートの裏事情

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データが語る大卒リクルートの裏事情

データを示してプレゼンする男性ビジネスパースン

昨今は多くのニュースメディアなどで、新卒採用について「超売り手市場」というフレーズをよく耳にしますが、この言葉が示す実態は企業規模によって大きく異なります。そこで今回は、表面的な数字だけでは見えてこない新卒採用マーケットの真実に迫ります。

大企業と中小企業の明暗

リクルートワークス研究所の調査によれば、2025年の大卒有効求人倍率は1.71倍。つまり就活生1人あたり1.71社の求人があるということです。一見すると学生優位の「売り手市場」に思えますが、この数字の裏側には企業規模による驚くべき格差が隠されています。

実は大企業に限定すると有効求人倍率はわずか0.34倍。つまり大企業の採用市場は常に「超買い手市場」なのです。一方、中小企業では驚異の6.50倍。中小企業では若手人材の熾烈な争奪戦が繰り広げられる厳しい状況が長らく続いているということになります。

メディアが伝えない内定時期の実態

大手就活情報社は「内定時期の前倒し」を強調していますが、私が札幌圏の10大学のキャリアセンターを訪問したところ、早期内定は国公立大学と理工系大学のみで、文系私大生は夏休みを過ぎても就職先が決まらず、未だ活動中の者が多数存在することが判明しました。

さらに興味深いのは、市内のホテルで開催されたある大手就活情報社主催の就職戦線報告会での出来事。プレゼン終了後の質疑応答で、私が内定時期の前倒しを示すデータは関東圏の有名一流大学だけを抽出したものではないか?と質問したところ、担当者は渋々認めたのです。

就活情報社が前倒しを煽る理由

なぜ就活情報社は内定時期の前倒しをことさらに強調するのでしょうか?その背景には、再来年春卒業予定の就活生をターゲットにしたインターンシップ商材を、できるだけ早い時期から企業に対して売り込みたい、という販促プロモーション上の思惑が透けて見えます。

就活情報社の主な収益は、就活サイトのサービス利用料と就活イベントの出展料です。ゆえに就活情報各社では、夏以後の消化試合よりも、再来年卒採用に向けたインターンシップの募集サイト開設やイベント出展の契約獲得に、より注力しなければならないのでしょう。

中小企業の賢い採用戦略

採用難に悩む中小リテーラーの場合、あえて「2軍プレイヤー」を狙ってゆく戦法もアリです。私が販売課長だった頃に、売場主任の下でくすぶっている系列店の2番手クラスをかき集めた結果、売上最下位だった私の店舗を一年足らずで全社2位まで浮上させたという実例があります。

この戦略を思いついたのは、当時、銀河系最強軍団といわれたレアル・マドリードFCの成績不振でした。名だたるスター選手達が集結し、優勝候補との呼び声が高かった同チームは、プライドの高いエース同士の強烈なエゴのぶつかりあいで自滅してしまったのです。

P.F.ドラッガー博士は「人が組織で仕事をするのは、互いの弱点を補い合うため」であると述べています。小売業のような労働集約型産業では個々の能力よりもチームの成果が重要であり、組織は戦略に従うともいいます。もし採用戦略の策定にお困りならお気軽にご相談下さい。


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