
新人会員、理事会メンバーに意見する
昨日、札幌販売士協会の年次総会と懇親会に出席してきました。同協会は千歳支部を合わせても会員数がわずか36名で、法人格を取得していない任意団体であるため、私が他に所属している北海道社労士会や札幌西法人会などと比べると、非常にこじんまりとした総会でした。
会場は市内中央区にあるコワーキングスペースでした。見慣れた顔ぶれと明るく開放的なコワーキングスペースの環境も相まって、参加者全員が和気あいあいとしたアットホームな雰囲気があふれるとても癒される空間となっていたのが印象的です。
ところで私は昨年4月に入会したばかりの新参者です。しかしプロのコンサルタントとして、協会の運営に携わる理事会メンバーの皆様への敬意と感謝の意を表しながらも、総会の運営方法や決算書の様式など、改善すべき点について意見具申をさせていただきました。
和やかな雰囲気とはいえ、新参者が古参会員に対して不備や誤りを指摘するのは勇気がいります。しかし、いずれ外部の誰かから指摘されることになるのであれば、身内である私からお伝えした方が本協会にとって良いだろう…と考え、率直な意見を申し上げた次第です。
士業団体から見える「数こそ正義」の現実
なお気がかりだったのは、会員数が昨年からほとんど増えていないことです。直近の公的な統計によると、札幌市内で販売業に従事する人はおよそ16万人いるとされています。この大きな分母に対して、本協会の会員数36名というのは、少し寂しいといわざるを得ません。
対比として、私の本業である社会保険労務士(社労士)が所属する北海道社労士会を見てみましょう。同会は10支部構成ですが、私が理事を務める札幌北支部だけでも会員数は360名です。社労士会は強制入会ではありますが、こちらの分母は全国で4万5千人程度です。
もちろん「会員数が多ければ良いというものではない」という意見もあるでしょう。しかし札幌西法人会などの経営者の集まりでは、会員数の減少が会の存在意義の低下を招くことを危惧しているため、年次総会のたびに会員数の増減が必ず話題になります。
社労士などの士業においては少し事情が異なります。我々士業は独占業務を持ち、無資格者が業務を行うと逮捕されるという強力な規制により職域が守られています。しかし職域がキッチリ棲み分けされている訳ではなく、グレーな領域においてしばしば士業間で争いになります。
士業は自分たちの独占業務を守り拡大するために、国会議員を擁立し議員立法を通じて職域の保全と拡大を図ります。この際、同一の議員に複数の士業から陳情があった場合、議員は自身の選挙のことを考え、どうしても多数派の意見に寄ってしまう傾向が強いのです。
昨今の社会では多様性やマイノリティの尊重が叫ばれていますが、こと組織運営や政治的な影響力においては、時代が変わっても結局のところ「数こそ正義」であることは、世の中の普遍的な道理なのだ…といっても過言ではありません。
「販売士」資格は本当に使えないのか?
ちなみに私も1級販売士です。それは若い頃に流通業界で働いていたからです。今でこそ私は「先生」と呼ばれる立場ですが、元々はスーパーの店員です。ちなみに1級を取得したのは数年前ことで、社労士として開業する際「資格に箔を付けたい」という下心からでした。
しかし、販売士の試験勉強を通じて感じたのは「これほどまでに良く出来た教材はない」ということです。販売管理や店舗運営に有用なエッセンスが体系的にまとめられており、もし現役時代にこの資格を取得していたら、もっとうまく仕事ができたのでは?と悔やまれます。
それほど素晴らしい販売士という資格を、札幌市内に16万人もいる販売職の人たちが知らないことは業界にとって不幸なことです。特にインターネットで「販売士」と検索すると、「使えない」「意味ない」といった否定的なサジェストワードが表示されるのは大変残念です。
10年間販売に携わってきた私の経験から断言しますが、販売士は「使える資格」です。資格が使えないのではなく、資格を使いこなせていない人が、「使えない」などと安直なネガティブ評価をしているに過ぎません。
願わくば本協会がハブとなり、販売士の素晴らしさと、資格取得後にいかに仕事で活用できるかを積極的に情報発信していくことで、販売士の資格取得者と本協会の会員数が増加し、本協会の理念「販売のチカラで北海道を元気にしよう」を実現できたらいいな…と思いました。
医療経営コンサルタントに復帰します!
ここで当社の事業展開について少しお伝えします。当社はこの2年間、地元のリテーラー(小売業者)をターゲットに営業活動を展開してきましたが、残念ながら契約に結びついた事案はゼロでした。その要因は流通小売業界が持つ構造的な課題に起因していると分析します。
大手チェーンの場合、当社が提供するような人事コンサルティング案件は本部が一括管理しており、店長クラスにはサービスを検討・導入する権限が全くありません。そして当社のような零細事業者など、大手チェーンの本部の目に留まるはずもありません。
一方、ローカルなリテーラーでは社長が本店長を兼務しているケースが少なくありません。しかし、これらの経営者は人事コンサルティングを「人材投資」というよりむしろ「余計なコスト」として捉える傾向が強く、リテラシーが低いな…と感じることが多々ありました。
こうした背景から、当社では人事コンサルティングの主戦場を流通小売業から医療業界へと移すことを決定しました。今後は、開業医、特に歯科医をメインに据え、増収増益対策も含めた高密度な人事コンサルティングサービスを展開していく予定です。
特に代表の私は、大病院で総務課長、人事課長、医事課長を歴任し、医師をはじめとする医療職と良好な関係を築いていました。しかし事務部内で妬みや逆恨みを買い、事あるごとに足を引っ張られ、閉鎖的な職場風土にも嫌気が差して、いったんは医療業界を離れたのです。
自由業となった今では、しょうもない内輪の政争に煩わされることなく、医療労務コンサルティングのフィールドで存分に実力を発揮できるでしょう。これまでに培った医療経営の経験に社労士の専門的知見をプラスし、多くのクライアントのお役に立ちたいと考えています。
「癒しの場」として協会に関わり続けたい
話を戻すと、実は私は札幌販売士協会での活動を昨日の総会をもって終えるつもりでした。正直、当社の営業活動にとってほとんどメリットが感じられなかったこと、そして事業の軸足を医療業界にシフトしようとしていたことから、1級販売士の資格更新もしないつもりでした。
今後の協会の行く末に責任を持てない以上、総会で発言すべきではなく、総会では沈黙を貫き、閉会とともに静かに身を引く予定だったのです。しかし、総会の素朴で和気あいあいとした雰囲気と、協会メンバー達の飾らない実直で謙虚な人柄に心を動かされました。
もし新参者の私が意見を述べたことで、古参メンバーから「村八分」にされるような狭量な風土であれば、さっさと今期で退会してしまおう…とも考えていました(新人会員を先輩会員の使い走り程度に考えている前時代的な団体は少くありませんが、もったいないことです)。
ところが、本協会のメンバー達は、新人会員たる私を専門家として認め、私の意見を素直に受け止めてくれました。特に理事会メンバーの多くが、私の発言を熱心に議案書に書き留めてくれ、その後の懇親会でも私の提言を前向きに捉えてくれたことがとても印象的でした。
なお、当日はあえて発言を控えましたが、事業活動の内容(特に会員向けセミナー)については、会員のニーズに沿った内容というより、運営側の事情優先といった感は否めません。本気で会員数の増加を目指すなら、ユーザー視点でセミナー内容を見直す必要があるでしょう。
ともあれ札幌販売士協会は私にとって、心安らぐ「癒しの場」となりました。ビジネスの主戦場を医療業界とする以上、積極的に協会の運営に携わることは難しいかもしれませんが、今後も一会員として、札幌販売士協会の活動を心から楽しんでいきたいと思っています。

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